特許技術/独自の担持技術特願2012-505601・国際公開番号2011/114894

光触媒効果のある酸化チタン(TiO2)粒子を剥離することなく安定して担持することは、システムの安定的稼働に重要です。湘南セラミックスではアンカー効果※1を有する密着層を形成する技術を確立しております。

担持密着断層面の写真

従来技術

従来技術 剥離しやすい(欠陥層、アンカー効果なし)

新技術

新技術 剥離しにくい(密着層、アンカー効果)

  • 吸着力が大きく被分解物質を瞬時に吸着します
  • 広い面積において光触媒作用が継続して発行します
  • ダメージのないナノTio2粒子で整然とした組織

光触媒効果のある酸化チタン(TiO2)粒子は非常に微細です。その担持状態の一例を示します。システムを効率よく安定的に稼働するには単位体積あたりの反応面積を高くすることが重要です。湘南セラミックスでは従来にない高性能を実現した技術を確立しています。

セラミックスフォーム密着層組織断面写真

セラミックスフォーム密着層組織断面写真

酸化チタン層の概略図

酸化チタン層の概略図

  • 広いTio2表面積を保有しています。
  • 300mm口で東京ドーム1.3倍の表面積になります。
    広い面積において、光触媒作用が継続発効

光触媒装置の基本構成

酸化チタン(TiO2)を用いて光触媒効果を活用する基本構成の一例です。汚染物質を含む気体を光触媒担持体に 接触させる構造で表面に紫外線を照射します。

システム構造

システム構造

  • Tio2を効果的に維持する担持体の材料・構造が重要になります。

光触媒反応例

光触媒効果によって実際おきている現象の一例です。


有害物質 主な発生源 化学反応式 最終生成物質の成分
H2O CO2
アセトアルデヒド 生ゴミ、タバコなど CH3CHO+6OH+O2→2CO2+5H2O
酢酸 生ゴミ、タバコ、酢酸など CH3COOH+4OH+O2+2CO2+4H2O
メタンガス ガス燃料、生ゴミ、屁など CH4+4OH+O2→CO2+4H2O
一酸化炭素 燃焼煙など CH+2OH→CO2+H2O
ホルムアルデヒト 新築・改築住宅内壁材 HCHO+4OH→CO2+3H2P

光触媒効果の実用例

悪臭物質の分解除去性能

アセトアルデヒド(タバコ臭)

アセトアルデヒド(タバコ臭)

アンモニア(ペット・糞尿臭)

アンモニア(ペット・糞尿臭)

ホルムアルデヒド(シックハウス)

ホルムアルデヒド(シックハウス)

光触媒の殺菌作用

私たちの生活環境は、決してクリーンな状態ではありません。色々な粒子や細菌に満ちています。
以下のデータは一般的な事務所で光触媒装置を稼働させたときの浮遊菌が減少することを示したデータです。
事務所空間:高さ 3m 広さ 4×6m

光触媒システムの稼働効果

時間経過による浮遊菌の減少

  • 光触媒システムを稼働させることにより、コロニーは79個から2個に減少しました。
    コロニーとは
    細菌の検査は目に見えないほど小さい細菌を培養し、コロニー(集落)と呼ばれる目に見える形にする必要があります。このコロニーを数えて菌数としています。

タバコヤニの吸着と分解

喫煙室に光触媒を担持させた光触媒フィルターを置くと、タバコの喫煙により発生するタール成分を主としたヤニが吸着され、淡黄色に着色します。このヤニが吸着した光触媒フィルターを太陽光にさらすと付着物は分解されもとの状態に戻ります。
酸化チタン(TiO2)光触媒の吸着・分解能力を黙示的にも安易に観察できます。

  • 再生前(ヤニ付着により淡黄)再生前(ヤニ付着により淡黄)
  • 再生後(紫外線照射10時間)再生後(紫外線照射10時間)
  • 付着したヤニを太陽光だけで分解(数千~2万℃温度で焼ききった状態と同じ効果)
  • 活性炭と異なり自己再生能力があるため継続して使用できます。

スギ花粉の分解

スギ花粉(粒径15㎛)を光触媒を担持させて光触媒フィルターに付着させ1mW/cm2の紫外線を照射し、走査型電子顕微鏡により観察しました。
以下の画像のように杉花粉は分解され、ボロボロになっていることが確認されました。

走査型電子顕微鏡による観察

  • 未処理花粉
  • 100時間処理花粉
  • 有機物はなんでも光触媒で分解されます。
  • 蟻や毛髪についても長時間の照射で分解されることが確認されています。

アデノウイルス失活化

このデータは、アデノウイルスの失活化試験の結果で光触媒システム稼働させることにより、ワンパスで90%が失活化することを確認しました。

活性ウイルス残存率

活性ウイルス残存率

  • ワンパスで90%を失活化可能。
    アデノウイルスがセラミックフォームに接触する時間は、わずか3/100秒で硬化を出した例
  • 光触媒は微細な構造のウイルスに大きなっ効果を発揮します。